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三次元CADの操作方法 1


1.作業平面の作成


 作業平面とは作図をするための平面のことです。3Dとは言え、空間にいきなり図形を出現させることは出来ません。ディスプレイは二次元表示しか出来ませんからマウスで位置指定するにしても立体的な位置の指定は不可能です。もちろん、座標指定すれば不可能ではありませんが、立体の形状や位置を決めるための沢山の点を全て座標で入力するのでは効率が悪くなります。

 このため、3DCADでは作業平面と呼ばれる平面を定義し、その平面を基準にして各種の図形を描きます。作業平面は位置や傾斜を自由に変える事が出来ますから、図形を描きたい位置と角度に作業平面を作成してください。

 基本的には図形の底面を描くための平面(球や多面体の場合は中心位置を指定できる面)を作業平面として作成します。

 ただし、既にある図形の頂点等を基準にして描く場合は、作業平面を作成しなくてもそのまま描くことが出来ます。

 3DCADが扱う座標系は、作業平面ともう一つ基準平面と呼ばれるものがあります。

 基準平面は作業平面を作る前の初期状態のXY座標平面のことで、新規図面を開いたときに表示されている作業平面のことです。

 作業平面は生成も削除も自由ですが、基準平面はその図面の基準になる座標系ですので、削除したり複数作成したりはできません。必ず1図面に1つしか存在しません。

 作業平面から基準平面には、いつでも戻ることが出来ます。

 ソフトによって作業平面の作成方法は各種ありますが、主なものは以下のとおりです。


1.使用中の平面からのオフセット

 CADの場合、オフセットと言うのは元になる図形と平行な図形を描く事ですが、作業平面の場合は元の作業平面と平行な作業平面を作成することです。

 手順としてはメニューかアイコンから「作業平面の作成」を選択し、サブメニューでオフセットを選びます。後はZ軸方向の距離(=高さ)をキーボードから入力するか、他の図形で目的の高さの点があればそれをクリックすれば出来上がりです。

 オフセットが無い場合は「3点指示」を選び、3点を数値入力しますが、この時にZ位置を同一の数値にすればオフセットと同じ結果が得られます。


2.軸回転

 使用中の作業平面をX軸Y軸Z軸の内のどれか1軸を中心として回転させることで、新しい作業平面を作成します。

 手順としてはメニューかアイコンから「作業平面の作成」を選択し、サブメニューで軸回転を選びます。次に回転させる軸を選択して回転させる角度を入力すれば完了です。

 回転角度は反時計回りが正方向になります。


3.XY座標の変更

 作業平面はXY座標を平面としますが、このコマンドは使用中の作業平面の原点を通るXZ平面やYZ平面をXY平面に変更するものです。従って現在の作業平面に対して垂直な作業平面が作成できます。軸回転でX軸やY軸を中心として90度回転させても同じ事です。

手順としてはメニューかアイコンから「作業平面の作成」を選択し、サブメニューでXZ平面やYZ平面を選択すれば完了です。


4.3点指示

 作りたい作業平面上の点を3箇所指定して平面を作成します。点は既に作成している図形の頂点でもかまいませんし、座標で指定してもかまいません。

 通常は、最初に指定する点が原点になり、次に指定する点がX軸方向になります。第3点目で傾斜が確定して完成です。


5.面の利用

 既に作成している図形の面に接する作業平面を作成しますが、ソフトによって新作業平面の原点位置や作成までの操作が異なります。

 手順としてはメニューかアイコンから「作業平面の作成」を選択し、サブメニューで「面」を選びます。

 次に、描画済み立体図形から、作業平面の元にしたい面を指定します。細かい指定が出来ないソフトの場合はその面の中心を原点とする作業平面が作成されます。

 高機能なソフトの場合は、面を選択する際にクリックした位置に一番近い頂点を原点としたり、別に原点位置やX軸方向を指定したりする作業の後、目的の作業平面が作成されます。


6.稜線の利用

 既に作成している図形の稜線を元に作業平面を作成しますが、これもソフトによって新作業平面の原点位置や作成までの操作が異なります。

 手順としてはメニューかアイコンから「作業平面の作成」を選択し、サブメニューで「稜線」を選びます。

 次に、描画済み立体図形から、作業平面の元にしたい稜線を指定します。この時に選択した稜線が新作業平面の位置になり、稜線の端点が原点になります。最後に作業平面の傾斜を決定するために、最初に選択した稜線と同一平面にある稜線か点を選択すれば作業平面が作成されます。


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